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『レッド・ドラゴン』来日記者会見

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レッド・ドラゴン

ノートン(以下EN):(日本語で)はじめまして。日本語は学生の時に勉強したけど、今は全部忘れちゃったよ。


ラトナー監督(以下BR):今回来日した人で、独身は僕だけ。日本食が大好きだし、日本料理の上手な花嫁候補を探そうかな。


EN:(日本語でゆっくりと)12年前に大阪に住んでいました。勤めていました。私の会社は大阪港湾局で、天保山の海遊館を作りました。大学では日本史や合気道も勉強していました。20歳くらいの頃、京都や瀬戸内海も旅行して、富士山にも登り…ノボリマシタ。いい友人もできて、とても素晴らしい思い出。日本は特別な場所。(お見事!)

Q:ラトナー監督は、ジョナサン・デミ監督とリドリー・スコット監督、前2作の名監督を引き継ぐことにプレッシャーはありましたか?また、豪華なキャストを演出するうえで気をつけたことは?


BR:プレッシャーも不安も大きかったけど、ジョナサン・デミ監督は「少し落ち着けよ、僕は君のバージョンを見るのが楽しみなんだ」と言ってくれたよ。今までのシリーズは大好きだったし、僕ができるベストの映画を作ろうと思ったんだ。『レッド・ドラゴン』は、『ハンニバル』よりも『羊たちの沈黙』のような心理ドラマ的要素が強くて、見せない恐怖を表現している。キャストについては、最初に僕が考えていた人は、誰も演じてくれないだろうと思っていた。エドワード・ノートンはきっとこういう映画はやらないだろうと思っていたし、レイフ・ファインズだって、まさかブレッド・ラトナーの映画に出たいとは思っていなかったはず。でも、脚本は素晴らしかったし、ベストだと思える俳優を説得していったんだ。現場では週に3度は俳優に怒鳴られていたよ。僕がまるで、ジャッキー・チェンやクリス・タッカーと話すみたいに彼らと話していたからね。

Q:グレアム捜査官を演じるうえで、猟奇殺人に関して実際にどのようなリサーチをしたのですか?


EN:ハーベイ・カイテルと僕は、幸運にもFBI本部でリサーチができたんだ。実際に起きた事件の話を聞いて写真を見せてもらったり、捜査官がどんな風に調査をしているかを見ることができた。映画では見せられないような写真もあったよ。たくさんの本が実在の捜査官によって書かれているけど、特にハーベイ・カイテルの役のモデ


ルになった、ジョン・ダグラスの著書はとても参考になったね。セットにも、テクニカル・アドバイザーとして本物のFBI捜査官が立ち会い、犯罪現場について様々なアドバイスをもらった。銃器の使い方もトレーニングしたよ。

Q:今回の作品は、シリーズの続編と言うよりも前日譚ですが、原作に沿ったということ以外に、この形をとった理由がありますか?


ディノ・デ・ラウレンティス氏(以下DR):原作に書かれたドラマには、FBI捜査官の心理がよく表れていて、これをぜひ作品にしなければ、と思ったんだ。本を読めば、彼らの複雑な心理がよくわかるはずだよ。
マーサ・デ・ラウレンティス(以下MR):アンソニー・ホプキンスにとっても、以前とは違うレベルのレクターに挑戦するという意味があったと思うわ。このチャレンジに、ラトナー監督や素晴らしい俳優たちが集まったのよ。
Q:では、シリーズを通じてハンニバルを演じてきたアンソニー・ホプキンスについては、どんな印象を持っていますか?


EN:トニーについては、いい言葉しか浮かばないね。あれほどの名声を受けている人だから、怖い人なのかと思っていたけど、実際はとても優しい人。彼の演技からは本当に多くを学ぶことができるよ。知り合ったのは数年前で、僕がこの仕事を始めたときも親身にサポートしてくれた。今回出演を決めたのも、彼との共演が大きかったんだ。こんなチャンスは二度と巡ってこないからね。

BR:レクター役でアンソニー・ホプキンスを演出できるなんて、本当に素晴らしいことさ。ハンニバルは歴史に残るキャラクターだし、僕が彼に指示を出して、彼がそれをやってくれていることが信じられないくらいだった。まるで僕自身も映画史の一部になったような気分だよ。ハンニバル役を3作も演じるとそのイメージがついてしまうものだけど、その点、彼はどんな役でもできる俳優だ。

Q:では、シリアル・キラー役にレイフ・ファインズを選んだ理由は?また共演の印象は?


BR:あの役は、殺人者でありながら内面に弱さを秘めた人間。それを演じられる役者がなかなかいなかった。レイフが悪役を演じられることはわかっていたけど、ある日彼と食事をしていて、彼の中の弱さやもろさに気付いたんだ。まるで、レイフ・ファインズである

ことに居心地の悪さを感じているような雰囲気、繊細さを感じた。そのとき、このキャラクターの人間性を表現するのに、レイフは完璧だと思ったんだ。
EN:レイフはとても緊張感にあふれ、役に入り込む人。僕らは実際、ラストしか共演のシーンは無かったけれど、待ち時間に2人で話をしながら、こんな風に2人だけで会話劇をやってみたいね、なんて話していたよ。

Q:ラトナー監督といえば、コメディ色が強い作品が思い浮かびますが、この作品に彼を起用した決め手は何でしょうか?


DR:ブレッドを起用したのは、僕がクレイジーだからだ(会場爆笑)。映画にとって一番のスターは脚本なんだよ。いい脚本があればいい演出ができ、そうすると自然にいい役者、いい監督が集まってくる。そして、ビンゴ!ということになる。ラトナー監督はわけのわからないコメディ(!?)を作っていて、最初は疑問だったけど、実際に彼が脚本やキャラクターについて話すのを聞いて、その情熱や思い入れの深さを知ったんだ。そして今、いい作品を作ってくれた。


Q:ラトナー監督が、演出のうえでもっとも自分らしさを出した点はどこでしょうか?


BR:同じ脚本でも、10人が監督すれば10通りの映画になる。流血やサスペンスを見せる人もいるだろう。今回、自分らしさを出した点と言えば、できるだけキャラクターの心理や人間関係に焦点を当てたこと。題材に含まれていた心理面にスポットを当て、あまり血なまぐさいものを見せることは控えたんだ。


EN:新しいハンニバル映画を作る理由について、ブレッドはとても明確な意識を持っていたよ。まずはいい脚本があったこと。そして、どうしてこの映画を作るのか、この映画でどういう精神を表現したいか、心理ドラマにしていく、という焦点をはっきりと持っていたんだ。人間関係を掘り下げることは、俳優にとって大きな魅力だし、とても説得力があったよ。


BR:そういえばここに来る前、トニー(ホプキンス)からメッセージを預かっていたんだ!まず、来日できなくて残念がっていた。それから、「このシリーズはまだ続くのか?レッド・ドラゴン2とかハンニバル4とか羊たちの沈黙3とかがあるのか?」と言う質問が出たら、ハンニバルVSゴジラという映画なら、そしてディノがプロデューサーならやると答えてくれ、と言われたよ。


1月27日(月)
パークハイアット東京にて

 

 

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