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『サンダーバード』ぺネロープ役ソフィア・マイルズ &監督独占インタビュー

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『サンダーバード』ぺネロープ役ソフィア・マイルズ &監督独占インタビュー

取材・文:FLiXムービーサイト&相馬学

1960年代に放送され、世界中で大ヒットしたイギリスの特撮人形劇「サンダーバード」の実写版は、大人から子どもまで楽しめる夏休みのファミリー映画として現在公開中だ。本作でレディ・ぺネロープを演じたイギリスの新進女優ソフィア・マイルズと人気シリーズを、実写で映像化するという大役を担ったジョナサン・フレイクス監督に話を聞くことができた。

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ソフィア・マイルズ

Q:「サンダーバード」は昔からあるイギリスを代表するTV番組ですが、どんな印象を持っていましたか?

私が子供のときは、TVで放送されていなかったからあまりよく知らなかったわ。でも役をもらったあとに、オリジナルの作品をたくさん観たけど、素晴らしかったわね。特に“レディ・ペネロープ”と“パーカー”の場面を観たの。

Q:今回の大作への出演経緯を教えて下さい。

ロンドンでオーディションがあって、ジョナサン監督とプロデューサーのマークに会ったの。いつも、オーディションはとてもナーバスになるんだけど、監督はとてもラブリーな人で居心地のいい環境を作ってくれたのよ。だから私はとてもリラックスできたわ。その次の段階では5人ほど呼ばれて、衣裳やメイクをしてスクリーン・テストをしたの。誰がビジュアル的に、オリジナルのぺネロープに似ているかをチェックしたのね。

Q:映画版はシリーズ化されるのでしょうか?

そうだといいわね。実はもうあと2本撮影する契約を結んでいるの。今回は夏の間中かかって撮影したんだけど、とても楽しかった。続編があるかどうかすらわからないけど、私はぜひ参加したいと思っているわ。


Q:ぺネロープ役について教えて下さい。

男の子も女の子もぺネロープのキャラクターは好きだと思うわ。特に男の子にはたまらないんじゃないかしら(笑)。もちろん若い女の子にとっても憧れの存在なのよ。彼女はエレガントだし、頭もいい、その上とても面白いの。身体的にもとても魅力的だし、アクションだってできるのよ。他には、決して感情をむき出しにせず、本心を隠している一面もあると思うわ。

Q:衣裳はすべてピンクで統一されていますが、1番のお気に入りは?

ラストのロンドン銀行のシーンで着ていた衣裳が1番好きだわ。ドレスときれいなシフォンのコートで、色はもちろんピンクね(笑)。そのときは映画の中で唯一髪をアップにしていて、蜂の巣みたいにぐるぐる巻きなの。

Q:セットに時間がかかったのではないですか?

髪の毛はウィッグだったから、デザイナーが作ってくれたものをつけるだけでよかったのよ。

Q:ピンクの衣裳を着こなすコツを教えて下さい。

まず自信を持つことね。だって全身ピンクだったら目立っちゃって、人ごみにまぎれるなんてできないでしょ? あとはナチュラルメイクを心がけること。ピンクの服に色のついたアイシャドーをしたらやりすぎよね。


Q:劇中、愛車として登場していた6輪車“FAB1”は実際に走行可能なのですか?

ええ、本当に走るわ。しかもとても速いのよ。正確にはわからないけど、時速160マイル(時速約250キロ)くらいかしら。とにかく速くて、まるで飛んでいるみたいよ。もちろんピンクで出来ていて、乗り心地も最高だったわ。

Q:読者にメッセージをお願いします。

映画のスピード感を楽しんでね。メッセージね……すこしだけ覚えた日本語があったんだけど、メモが見当たらないわ(笑)。ハロー、今度は劇場で会えるといいわね、友達をたくさん連れてきてね(笑)。

ジョナサン・フレイクス監督

Q:本作はファミリー・ムービーの王道と言ってもいい作りになっていますが、監督自身最初から狙っていたのですか。

マニアとファミリー、どちらにも受け入れられる作品を作るにはデリケートなバランスが必要だ。明快でありながらも、単純であってはいけない、そういうドラマを作らないといけないからね。大人の観客を喜ばせるファミリー・ムービーには『シュレック』や『トイ・ストーリー』があるが、この成功例にならったんだ。例えば意味深いセリフ。ペネロープやパーカーのセリフには表層的な意味と、裏の意味を持たせた。子供を連れてきた親にも楽しんでもらえるはずだよ。

Q:多くの熱狂的ファンがいる「サンダーバード」を実写化するにあたって、アレンジには気をつかったのではないですか?

この映画の制作のためにイギリスに渡って、「サンダーバード」が英国のポップカルチャー史の大きな部分を占めていることを知った。日本やオーストラリアでの人気もね。そういう古くからのファンが、どういう部分に反応するかを調べると、例えばカウントダウンやテーマ曲といった絶対に外せないものがあることがわかったんだ。椰子の木が倒れてプールからメカが発進するシーンも。そういうディテールはもちろん、ポップなレトロ感や、宇宙船のフォルムなど、オリジナルのテイストを取り込みつつ、モダンにアレンジした。レトロ・フューチャーとでもいうべき世界だね。

Q:『スター・トレック』のライカー副艦長役で知られるとともに、同シリーズの映画版『ファースト・コンタクト』などで演出の実績もある、アメリカ出身の監督が全米ではマイナーなイギリス生まれの『サンダーバード』の演出を要請された理由は何だったのですか。

最初は私も、「なぜイギリス人の監督に頼まないんだ?」と思ったよ。プロデューサーのティム・ビーヴァンによると、私が『スター・トレック』のようなVFX作品に慣れている、ということが決め手となったようだ。それにアメリカ人の監督を起用することで、全米の観客を楽しませる作品にもしたい、と。あまりにもイギリス的で、作品を狭いものにしてしまうよりは、もっと広い客層に訴えるアクション・アドベンチャー映画の線を狙ったというわけだ。

Q:ストーリーはTVシリーズの前日談的な内容で、トレーシー・ボーイズの末っ子アランが、国際救助隊の一員に迎えられるまでのドラマが主軸となっているのは狙いがあったのですか。

アランに焦点を当てることで、観客も彼と一緒に無垢な目でサンダーバードの世界に入っていける。初めて観る人にも、この世界を紹介できるからね。父と息子の信頼関係、アランと仲間たちの友情、チームワークといったファミリー・ムービーに欠かせない要素を備えることができる。さらに少年の成長の物語にもなる。アランを主人公にすることで、いろんなテーマが盛り込めたと思うよ。

Q:本作が導入編であるなら当然、続編もアリ?

そうなるよう期待している。この映画の成功にかかっているんだ。国際救助隊というぐらいだから、舞台も国際的でなくてはならないし、日本はサンダーバードの人気もあるので、次は国際救助隊の活躍の場を日本にして救出劇を作ってみたいね。救助隊のメンバーも出揃ったので、次があるとすればアクションを増やした映画になると思うよ。

日本語吹替版で声の出演を果たしたV6について「どれくらい人気があるんだい?」と逆取材してきたフレイクス監督は、日本での反響をかなり気にしている様子。日本が舞台となるであろう続編を観るためにも、この熱気を盛り上げていきたいところだ。

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