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観客の心がっちりつかんだ!コンペ作の『青い瞼(まぶた)』

第20回東京国際映画祭

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セシリア・スアレス(左)とエルネスト・コントレラス監督(右)。
セシリア・スアレス(左)とエルネスト・コントレラス監督(右)。

 22日、第20回東京国際映画祭コンペティション部門のメキシコ映画『青い瞼(まぶた)』のティーチインが、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行なわれ、エルネスト・コントレラス監督と主演女優のセシリア・スアレスが観客からの質問に答えた。

 本作で描かれている“孤独”というテーマについて、エルネスト監督は「孤独は現代に生きるわたしたちにとって、身近で切っても切れないものだと思う。この映画の登場人物は、ハンサムでもない、ヒーローでもない、人生に成功しているともいえない人で、そういった存在は、わたしたちの人生にすごく身近なのではないか」と語る。そのメッセージ性の強いテーマについは、観客の心を強くつかんだようで、質問でも「主人公にとても共感した」「観ていて切なくなってしまった」という声が相次いだ。

(東京国際映画祭コンペ作品の紹介はこちら)

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 主人公のマリナを演じたセシリア・スアレスは自ら演じた役をとても気に入っているそうだ。「彼女は、賢くて強くて矛盾だらけの女性。夢を持っているけど、夢は全然かなわない。それでもギブアップせずに、何かを考えて期待を持ち続けて諦めない。そういう意味で2人はファイターなのだと思う」と語り、また最後には「これはアンチヒーローの物語。人生はシナリオ通りにいかないけれど、そういう人生を生きる人にわたしは惹(ひ)かれます」とまるで孤独を感じているすべての現代人へのエールのような言葉で締めくくった。

 主人公の女性マリナは、ある日、ペア旅行券を手に入れるが一緒に行く相手がいない。そこで彼女はまったくの他人ビクトルを旅行に誘うが……。孤独な男女が出会えば、お互いの寂しさを埋めることができるのかを、コミカル且つ、繊細(せんさい)なタッチで描く現代の寓話のような作品だ。

第20回東京国際映画祭オフィシャルサイト tiff-jp.net

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