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赤狩りに抵抗し続けた脚本家の素顔に迫る!ハリウッドの仲間を売る行為とは?

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ジョシュ・ルーカス(左)とデヴィッド・ストラザーン
ジョシュ・ルーカス(左)とデヴィッド・ストラザーン - Photo:Nobuhiro Hosoki

 映画『ローマの休日』『ジョニーは戦場へ行った』で知られるダルトン・トランボの実像に迫ったドキュメンタリー映画『トランボ』(原題)に出演しているジョシュ・ルーカスデヴィッド・ストラザーンに話を聞いた。本作は名脚本家でもあり監督としても名作を残した、ダルトンが経験したハリウッドで吹き荒れた赤狩り時代の苦悩や心境を描いた作品だ。

‐ダルトンについてどれほどの知識がありましたか?

(デヴィッド・ストラザーン)彼の作品を知ったのは『ジョニーは戦場へ行った』で、それ以前に映画『黒い牡牛』『パピヨン』も観ていたんだが、ハリウッド史における彼の重要性を理解していたとはいいがたいよ。

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(ジョシュ・ルーカス)僕の両親が反戦運動をしていて『ジョニーは戦場へ行った』の大ファンだったことからダルトンの名前は知っていたよ。『スパルタカス』も彼の脚本だよね。

‐全米脚本家組合のストライキがありましたが、赤狩りを経験したダルトンならどう反応していたと思いますか?

(デヴィッド・ストラザーン)なかなかいい質問だが、僕にはわからないな。今回のは脚本家たちの経済的な問題が主題で、ダルトンが経験したアメリカ人としての人権的問題とはまったく状況が違うからね。ただ、彼ならば優れた見解で自分の考えを主張しただろうね。

‐赤狩りの際に共産党員やそのシンパたちを政府に密告し、後にこの件とは別にアカデミー賞名誉賞を受賞したエリア・カザンについてどう思いますか?

(デヴィッド・ストラザーン)確かにあれは複雑な問題だ。密告については彼の自意識から判断された決断だからあまりとやかく言いたくないが、個人的には裏切りの行為だと思うな。彼自身も所属しているハリウッドの仲間を売ったわけだから。

‐もしダルトンのように、自分の表現の場所を閉ざされてしまったとしたら、どうしますか?

(ジョシュ・ルーカス)僕自身もダルトンのように、不屈の精神を持って絶対に自分の信念を曲げないようにいきたいね。その信念が元でダルトンのように仕事を失ったり、刑務所にぶち込まれたりすることがあってもね!

 ダルトンは一見、頑固な男かもしれない。しかし自分の信念を曲げずに貫き通す姿勢は魅力的だ。本作は名脚本家ダルトンの素顔に迫った貴重な作品である。(取材・文:細木信宏)

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