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エリック・バナが初監督作を語る!愛車フォードGTがレースで修復不可能に…

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愛車へアツイ思いを語るエリック・バナ
愛車へアツイ思いを語るエリック・バナ - Photo:Nobuhiro Hosoki

 映画『ミュンヘン』や『ハルク』などで主役を演じてきたオーストラリア出身の俳優エリック・バナが、初めて監督したカーレースの映画『Love The Beast』について、トライベッカ映画祭とタイアップしているApple Storeのイベントで語ってくれた。同作は、俳優エリック・バナが、15歳のときから所有していた車、フォード GT ファルコン・クーペで、タスマニアで開催されていたタルガ・タスマニア・ラリーに出場したまでは良かったが、事故を起こしてしまい、愛車がほぼ修復不可能な損傷を残してしまうというもの。映画は、彼の車への愛情と家族の思いを回想しながら、友人、セラピスト等と共に、現状況を分析していくという彼にとって思い入れの強い作品になっている。

 沢山のホームビデオの映像が残っているが、どういった経緯で製作が始まったのだろうか「あのホームビデオ映像が残っていたのは、運が良かったんだ。あれは、15歳だった当時、自慢げに写真を撮ったり、ビデオで撮影したものなんだけれど、僕が思っていたよりは沢山残ってたんだ。まずきっかけは、映画で撮影をしていない時は、僕はフォード GT ファルコン・クーペに乗っていたり、レースに出たりしていて、それは僕の人生の中でずっとやり続けてきたことなんだ。それに、もう1つの製作理由として、車を大好きな人たちの映画は、これまでどこか無視されてきたように思うんだ。確かに、有名な俳優が出演して、クイックな映像でカー・アクションを撮影した映画は多いが、どれも僕を満足させるものではなかったんだよ。それらの映画は、僕に何も訴えかけてこなかったんだよ。最後に、この映画のプロデューサーの1人はサーフショップを経営していて、僕はサーフィンはやらないが、たまにサーフィン映画を観ると、サーフィンしている感覚にさせられるだろ、そういった感覚を、僕が25年以上も愛して止まない車を通して、観客に感じ取って欲しいと思ったところから製作が始まったんだよ」と25年越しの製作経緯を語ってくれた。

 スティーヴン・スピルバーグリドリー・スコットカーティス・ハンソンと仕事をしてきた彼だが、監督をするにあたって彼らから学んだことは、「監督だけじゃなく、これまで共に働いてきた素晴らしい人たち、皆から影響を受けてきた。僕は、かなりの映像狂で、カメラワークや撮影監督の動きを気にするんだよ。だから映画製作中も、優秀な撮影監督のときは、ワンシーンごとによく観察をしていたんだよ。もちろん、監督がどうやって回りに指示をして、映像を構成していくかも見ていたよ」とこれまでの経験が、この映画にも活かされたことを話してくれた。

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 カーレーサーとして影響を受けた人物についてエリックは、「子どものころは、ピター・ブロークやディック・ジョンソンという地元のドライバーが好きだったが、国際的レベルのF1では、マリオ・アンドレッティやアイルトン・セナが好きだったんだ。ほかにも、何人ものカーレースのヒーローたちに会っていて、その中の何人かは友人と呼べる存在の人たちもいるんだよ」と自然な流れで、カーレースのドライバーとも交流があるようだ。

 この映画のタイトルと魅力について「タイトルのBeast(野獣)は、僕の車を指しているが、人生を通して持つ野性的な興味を比喩したものでもあるんだ。もちろん、それはそれぞれが違っていて、ある人にはそれがバイクに乗ることだったり、ある人にはゴルフをすることかもしれない。ただ、誰もが人生や仕事を通してそういうものを持っているんだ。だから、この映画は車好きだけのものではないんだよ。きっと、そこが魅了だと思うんだ」と語り、彼にとってこの映画の製作が満足のいくものだったことを語った。

 エリックは、メル・ギブソンの映画に影響を受けて俳優を志すが、それと同時に、車への愛着も始まったらしい。次回作『スタートレック』では、好敵手ネロを演じている。(取材・文:細木信宏 Nobuhiro Hosoki)

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