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『アバウト・ア・ボーイ』の子役からイケメン俳優に成長したニコラス・ホルト、新作『シングルマン』を語る!

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こんなにイケメンになりました! -ニコラス・ホルト
こんなにイケメンになりました! -ニコラス・ホルト

 グッチなどのファッションデザイナーとして成功を収めたトム・フォードが、初めてメガホンを取った作品『シングルマン』に出演した、注目の若手俳優ニコラス・ホルトが同作について語ってくれた。
 
 『シングルマン』は、8か月前に長年連れ添ったパートナー、ジムを失い、悲しみに打ちひしがれていた大学教授ジョージ(コリン・ファース)の1日を描く。ジョージは、この日ある決断をすることになるが、その決断が、これまでの生活に変化を与える。普段の講義では気になる青年(ニコラス・ホルト)が目に入り、いつもならうっとうしい隣の少女の会話もなぜか新鮮に聞こえてくる。そして、この日決断したことを実行しようと考えていた矢先、かつての恋人チャーリー(ジュリアン・ムーア)から電話が掛かってくる。ジョージの1日の生活と回想シーンを織り交ぜながら、愛と喪失が語られていく秀作である。

ニコラス・ホルト出演映画『シングルマン』場面写真

 映画『アバウト・ア・ボーイ』で衝撃的な子役デビューを飾ったニコラスは、今年で20歳になった。あの映画の後どんな活動をしていたのか尋ねると「実は、学業に専念していたんだ。学業以外には、映画で『ニコラス・ケイジのウェザーマン』(日本未公開)、テレビではイギリスのドラマ『Skins』に出演していたんだ」とのこと。作品の数は多くないが、着実にキャリアを積んでいたようだ。同作のキャスティングについては「ロンドンのバーで行ったコリン・ファースとの脚本6ページ分のオーディションを、トムが気に入ってくれて、一週間後にはもう撮影に入っていたんだ」と教えてくれた。どうやら監督のトムは、直感的にニコラスに決めたようだ。

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 ニコラスが演じた役ケニーについて「ケニーが、ゲイであるかないかは観客に判断をまかせるけれど、このときのケニーは自分を理解しようとしているんだ。それには、ジョージとのつながりが必要で、ジョージを通して自分と回りの世界の理解を深めていこうとするんだ」と説明してくれたニコラスは、好奇心旺盛な青年を繊細に演じている。

 初監督を試みたトム・フォードの演出ついて「僕は、イギリスの小さな町の出身で、ファッションデザイナーとしてのトムの活躍ぶりを知らなかったから、彼に対しての先入観みたいなものはなかったんだ。ただ、ファッションも映画と似ていて、ヴィジョンとアイデアを持って作品を生み出す。彼はそれらを明確に俳優に伝え、ベストの演技を引き出していた」と語ったように、トムの初監督には違和感がなかったようだ。ちなみに、トムとの仕事を終えてから、トムのファッション経歴を調べ、後で驚かされたことも明かしてくれた。

 最後に、『アバウト・ア・ボーイ』の子役から見事な変身を遂げたニコラスの次回作は、映画『X-メン:ファースト・クラス / X-Men:First Class』(原題)と映画『マッドマックス:フューリー・ロード / Mad Max :Fury Road』(原題)と話題の大作が控えているため、今後も注目すべき俳優になりそうだ。

(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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