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ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞の『SOMEWHERE』主演スティーヴン・ドーフを直撃!コッポラとはまるでパートナー!

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スティーヴン・ドーフ
スティーヴン・ドーフ - PHOTO:Nobuhiro Hosoki

 インディーズ系の作品で確実にキャリアを積んできたスティーヴン・ドーフが、主演に挑戦したソフィア・コッポラの新作『SOMEWHERE』について語った。

映画『SOMEWHERE』場面写真

 同作は、ゴシップ紙を賑わす映画スター、ジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)はフェラーリを乗り回し、いつも違う女性とホテルで暮らす自由気ままな日々を送っていたが、ある日、前妻との間にできた娘クレオ(エル・ファニング)が突如ジョニーのもとを訪れる。クレオと過ごす時間によって、ジョニーは自分の現実を見つめ直していくというドラマ作品。ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞している。

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 ソフィア・コッポラの演出について「彼女とはまるでパートナーのような感覚で仕事ができたよ。彼女はやわらかい口調で話すエレガントな女性だが、映画のこととなると、自分の求める映画にするために、ものすごく詳細な演出をする人なんだ。だから、この映画での体験はすべて素晴らしかった」と明かし、さらに即興について聞かれると「映画内でギターヒーローというゲームをしているさいに、脚本には一つの台詞しかなかったから僕は即興で演じていたら、いつの間にかそのシーンが5分間くらい使われていたんだ(笑)! ただ、ほとんどは脚本に書かれていた詳細なものだったよ」と語るスティーヴンには、ソフィアの演出がやりやすかったようだ。

 映画俳優ジョニー・マルコ役については、「まず、ソフィアから自分(俳優としてのスティーヴン)のまま演じるのではなく、さらに誰も(他の映画スター)真似しないように演じてほしいと要求されたんだ。あくまで彼女が描いた映画スターを僕は演じることになった。ただ、映画の撮影が終わった瞬間、俳優としての孤独で空虚な気持ちは、自分もこれまで俳優として演じてきて共感が持てたよ」と役柄に共通点を見つけていたようだ。さらにキャラクターについて「俳優としての仕事でONとOFFの状態にある個性がこの映画で面白いんだ。例えば、しばらくぶりに、昔付き合っていた女優の彼女と偶然どこかで会ってしまうという設定とかね。ソフィアは、そんな人生のぎこちない部分を表現するのがうまいんだよ」と彼が語るように、偶然にベニチオ・デル・トロと同じエレベーターに乗り合わせてしまうという、さりげないシーンも映画内に含まれる。

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 娘役を演じたエル・ファニングについて「ソフィアは、僕とエルがお互い知り合って、仲良くなれるようにスペースを与えてくれ、約2週間くらいエルと親子関係をはぐくむことになったんだ。大概そういうケースは、監督がその場に居合わせるが、ソフィアはあえて、僕とエルに関係をはぐくむことを任せてくれた。だから、エルもパーフェクトなクリエイティブな環境下で即興ができていたし、あらゆる方向性にも対応できたと思うんだ」と明かした。エルは、あのダコタ・ファニングの妹で、今後さらに注目されると思われる。

 スティーヴンは、キャラクターのジョニー・マルコが暮らすホテル、シャトー・マーモントで7週間の撮影をしたとのこと。このホテルでは数多くのエピソードがあるそうで、この映画でもホテルが一つのキャラクターのように生かされているのも見所の一つだ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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