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『009』神山健治、映画化の苦労を明かす…「ベム」脚本家・西田征史との対談が実現

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対談を行った西田征史(左)と神山健治監督(右)
対談を行った西田征史(左)と神山健治監督(右)

 石ノ森章太郎の「サイボーグ009」を基に、現代を舞台にして新たに作り上げたアニメーション映画『009 RE:CYBORG』の神山健治監督が、テレビドラマ「妖怪人間ベム」のなどの脚本家・西田征史と対談し、本作を手掛けた際の苦労を明かした。独立した劇場作品を監督するのは初だった神山監督にとって、テレビシリーズとの違いは大きな壁となっていたという。

映画『009 RE:CYBORG』場面写真

 「サイボーグ009」の主人公である島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーサイボーグたちは、元をたどれば悪の組織「ブラックゴースト」によって改造されたサイボーグ。その彼らが生みの親である「ブラックゴースト」に立ち向かうという原作の設定が、911後、善悪の境界があいまいになった現代社会に即していると考えたという神山監督だが、「その設定を劇場作品で語っている余裕がなかった」と映画化の際の苦労を明かす。

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 「そういう意味でいえば、今回のアプローチは観客が『009』をある程度知っていることを前提に、描かざるを得ないところがありました。それが単体の映画として正解だったか、わからないけれども……」と言葉を選ぶ神山監督には、同じ脚本家として西田も思わず同意。「妖怪人間ベム」映画化の際にも時間的な制約から多くのシーンをカットしたといい、神山監督は「映画は思いのほか描きたいことが入らなくて、積み重ねたい部分が犠牲になるっていうのはありますね」と語った。

 また本作は、日本ではあまり語られない政治的な設定、「神」という深遠なテーマが話題を呼んだが、プロモーションでヨーロッパ諸国を訪れた神山監督いわく「日本の観客より、海外の人の方がそのあたりのことについての理解度が高い気はしました」とのこと。実際これまでの作品ではあえて主な舞台を日本国内に絞っていたが、本作では海外を舞台にしたことから「海外向けなのか?」と尋ねられたともいい、神山監督は「そうではないのですが、そんな受け止められ方をしたのは面白かったですね」と手応えを感じている様子だった。(編集部・福田麗)

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