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アカデミー賞は偏っている?ノミネーション結果をめぐって論争勃発!

第87回アカデミー賞

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人種をめぐる論争が巻き起こる中、ジョージ・ルーカスも参戦
人種をめぐる論争が巻き起こる中、ジョージ・ルーカスも参戦 - Ethan Miller / Getty Images

 現在ハリウッド界隈では、今年のアカデミー賞ノミネーション作品があまりに偏っているのではないかという論争が巻き起こっており、『スター・ウォーズ』のジョージ・ルーカスまで参加して話題となっている。

 米国では現在、警官による黒人青年の射殺が相次ぎ、人種問題が再燃している。そんな折りに話題を呼んだのが、市民権運動を描いた映画『セルマ(原題) / Selma』。同作はアフリカンアメリカンの女性監督エヴァ・デュヴルネの監督賞、そしてマーティン・ルーサー・キング牧師を演じたデヴィッド・オイェロウォの主演男優賞ノミネートが有力視されていたが、歌曲賞と作品賞の2部門ノミネートという結果に終わった。

 発表と同時にインターネット上では、著名映画評論家を中心に投票の偏りが指摘され、普段は多くを語らないルーカス監督まで、CBS系の人気トークショーで、「アカデミー賞は政治のようなもので、芸術とは無関係。むしろ有害だと思う。わたしはこういったことが理由で(映画芸術科学)アカデミーには属していない」と語り、大変な話題となった。

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 この「偏り」は、評論家たちの気のせいではなく、数字にも表れている。LA Timesの最新の調査では、アカデミー会員の93パーセントが白人、そして76パーセントが男性という結果が発表された。1年にアカデミーに加入できる映画人の数は非常に限られているため、数年前から数字に変動は少ない。

 ここまでの偏りを数字で突き付けられると驚きではあるが、この傾向はアカデミー賞に限ったことではない。そもそもの根源は、マイノリティーと女性のフィルムメーカーが少数派で、若いフィルムメーカーが大成功するのもまれという、ハリウッド映画界の古い慣習にあるといえる。会員の偏りをなくすには、まず映画界の偏りをなくすのが先決ではないか。(取材・文:明美・トスト / Akemi Tosto)

第87回アカデミー賞授賞式は、2月23日(月)午前9時よりWOWOWプライムにて生中継(夜9時よりリピート放送)

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