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等身大の少女を描いたサンダンス映画祭の話題作、監督らが語る

左からボー・バーナム監督、ジョシュ・ハミルトン、エルシー・フィッシャー
左からボー・バーナム監督、ジョシュ・ハミルトン、エルシー・フィッシャー

 今年のサンダンス映画祭の話題作『エイス・グレイド(原題)/ Eighth Grade』について、俳優のエルシー・フィッシャージョシュ・ハミルトン、監督のボー・バーナムが、7月20日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。

【作品写真】バーナム監督が俳優として出演している『ビッグ・シック』

 本作は、13歳の少女の8年生(Eighth Grade)の最後の1週間を描いた青春映画。シングルファーザーのマーク(ジョシュ)と暮らす13歳のケイラ(エルシー)は、真面目でおとなしい少女。ようやくできた友達との関係に悩んだりしていたある日、クラスメイトに誘われたパーティーで、密かに想いを寄せるエイデン(ルーク・プラエル)が彼女と別れたことを知り、彼の気を引く行動を取り始める。俳優としても活躍するボー・バーナムの長編初監督作品。

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 リアルな学生を描こうとか、今の13歳とは? というものを描こうとかしたわけではなく、等身大の年齢の俳優を起用し、セットでありのままで居てもらっただけだと語るバーナム監督。監督自身が8年生の頃は、ビデオを作っていたそうで、「その当時の僕はシャイではなかったけれど、気取った感じのルーザーだったんだ。高校生の後半くらいまで何も懸念していなかったし、大人になるまで花咲くこともなかったよ」と当時を振り返る。また、ただ8年生の学生を描いたのではなく、自身が今感じていることを投影し、ケイラに見いだしているのだと語った。

 シングルファーザーを演じたジョシュは撮影前にリハーサルできたことが贅沢だったと語る。「独立系映画では、事前にリハーサルできるのは贅沢なことなんだ。僕は(リハーサルの多い)舞台をやりすぎて、甘やかされてきたのかもしれないけど、リハーサルがないと寂しいくらいだからね。今作のリハーサル期間は1週間だけだったけれど、何度か脚本を確認したり、俳優陣だけでぶらぶらしたりしていたよ」と振り返り、その貴重な時間の中で、エルシーと親子関係を作っていったと明かした。

 アニメ映画『怪盗グルーの月泥棒 3D』のアグネス役でも注目されている若手女優のエルシーは、ケイラについて「とても直感的で、彼女の感情のあらゆる要素に共感を覚えたわ。でも、実際に彼女が経験することには、それほど共感しなかったわね。だって彼女のようにプールパーティーに行ったことはないもの(笑)」と話す。等身大の少女だけあり、とても自然に演じられたそうだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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