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『アラジン』プレミアム吹替版がスゴい!日本語ならではの魔法

今週のクローズアップ

 ディズニーが実写化した『アラジン』は、メナ・マスードナオミ・スコットウィル・スミスが出演することでも話題ですが、超豪華キャストが勢ぞろいしているプレミアム吹替版もさらにスゴいことになっています。日本のキャストと制作スタッフが明かすおすすめポイントと一緒に、プレミアム吹替版ならではの魔法を紹介します。(編集部・香取亜希)

プレミアム吹替版ってどうゆうこと?

アラジン
(C) 2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

 ミュージカル映画の日本語吹替版は数あれど、歌唱パートはオリジナルの英語のままということが常で、過去にヒットした『ムーラン・ルージュ』『オペラ座の怪人』や最近ヒットした『グレイテスト・ショーマン』もセリフは日本語でも歌は英語でした。しかし、ディズニーの吹き替え版は一味も二味も違います。その名もプレミアム吹替版。プレミアム吹替版とは、一流の演技力と歌唱力を兼ね備えた豪華キャストが集結し、セリフも歌も完全に日本語で吹き替えをしているという、まさにプレミアムな作品のこと。

 最近プレミアム吹替版として大ヒットした『美女と野獣』では、ベル役の昆夏美と野獣役の山崎育三郎がロマンチックなデュエットソングを披露したほか、藤井隆成河小倉久寛岩崎宏美吉原光夫村井國夫ら豪華キャストが勢ぞろいしました。字幕版と吹替版両方の評価が高く、何度も劇場に足を運ぶリピーターが続出しました。その効果で、2017年洋画興行収入1位を記録し、最終的な興行収入は124億円を記録する大ヒットとなりました。(※興行通信社調べ)

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 今回の『アラジン』プレミアム吹替版では、アラジン役に人気俳優の中村倫也、ジャスミン役にミュージカル女優の木下晴香が抜てきされています。二人ともオーディションで選ばれたので、その実力は保証付き。実写化に伴い、オリジナル版にアレンジが加えられた名曲「ホール・ニュー・ワールド」をムードたっぷりに歌い上げています。また、ジャファー役は、実写でもジャファーを演じられるのではないかと思わせるほど、妖しい魅力を持つ北村一輝が担当。そしてランプの魔人ジーニーには、アニメーション版でもジーニーの声を担当した山寺宏一というおなじみの配役が実現しました。

吹替キャストにお楽しみポイントを直撃!

 吹替キャストの中村、木下、北村、山寺の4人が、プレミアム吹替版ならではのお楽しみポイントや注目してほしいシーンについて明かしました。

アラジン役:中村倫也&ジャスミン役:木下晴香インタビュー

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中村:プレミアム吹替版の良いところは、役者の表情をじっくり観られることですよね。あと、僕がこの吹替版で一番好きなセリフは、「あぁ、水の温度を確かめてた」と言うシーン。ジーニーから早くプリンセスに話し掛けに行くよう言われたんだけど、間が悪くほかの人と話している最中で、ジーニーに何しているんだ? って、催促されたときに言うセリフ。ワンクッションの強がり、そんな子供っぽさが好き。

木下:ほかにプレミアム吹替版の良いところは、お子さんにも観てもらいやすくなる点だと思います。私が注目してほしいシーンは、ラストのほうでジャスミンがアラジンに言う、「捕まらなきゃ平気よ」の一言。もとはアラジンがジャスミンに言ったセリフなんですが、アラジンと出会って成長したジャスミンを象徴するかのようなセリフです。大切に愛おしく言ったので、注目してほしいです。

ジャファー役:北村一輝インタビュー

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北村:映画実写版のジャファーは、アニメーション版とは一味違う新しいイメージに仕上がっています。一言一句決まっているセリフを言うので、アドリブは一切ありません。声の抑揚も演じている役者に合わせて違和感のないように忠実に演じました。その中でもプレミアム吹替版ならではのジャファーは、若さと喜怒哀楽がわかりやすく、ストレートなヴィランだということがポイントです。

ジーニー役:山寺宏一インタビュー

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山寺:今回はあくまでウィル・スミスが演じるジーニーの吹き替えですが、どうしてもかつて演じたアニメーション版のジーニーがにじみ出てしまっていたかもしれません。ジーニーの見せ場でもある「フレンド・ライク・ミー」では、ウィルのラップのノリに合わせるのが難しかったです。ウィル以上に声を極端に変えたセリフもあります。アニメーション版の時の声を使ったりとか。マニアの方しか気づかないかもしれませんけど(笑)。ほかにも、ジーニーが歌う新たな歌もあって……ネタバレも含むので秘密ですが(笑)。

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歌唱パートの吹き替え制作秘話

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 プレミアム吹替版ならではの注目ポイントは、何と言っても歌が日本語で吹き替えられているところです。実写の絵に合わせて英語を日本語で表現する作業は、吹替キャストの方々はもちろん、その日本語を考え演出する制作スタッフの方々も大変だったはず。歌唱パートの演出を担当された市之瀬さんに制作秘話を伺いました。

 まずは、本収録前に吹替キャストの方と全体のチェック用に仮歌(ガイド)というものを作り、その歌詞をいろいろな部署を通し関係者一同で確認します。その間、歌詞は変更の連続で、本番でも修正を加えるほど、入念に練られて収録されているそうです。具体的に演出部分でこだわった点について、「冒頭のアラジンのソロで『お茶でもどう?あいつらノロマだなあ、散歩もいいよね!』という日本語歌詞は、オリジナルにはない言葉ですが、絵に合わせて作りました」と裏話を披露。そこには、街の隅々まで知り尽くしたアラジンの余裕や自信、頭の良さ、あるいはある意味ルーズさを表現したのだそうです。

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 歌詞のほかに、歌い方の指導も重要なポイントです。今回アラジンの声を担当した中村について、「抜群のセンスの持ち主で、時々ドキッとする歌い方をします」とスレていないピュアな感じが最高だと高評価。ジャスミンの声を担当した木下については、「原音によく似ていて、初めからプリンセスの声に聞こえました。ソロ曲の『スピーチレス~心の声』は高音の連続で相当な声と歌唱力を要求されますが、なんなくこなしてくれました」と大絶賛しました。ナオミ・スコットが歌うオリジナル版は、かなり激しくパワフルな歌い方なのですが、日本語版もそれと同様に力強く、さらに歌詞がダイレクトに響いてくるので、よりエモーショナルなシーンになっています。

 歌唱パートの演出面から見て、プレミアム吹替版ならではのお楽しみポイントはというと、ジーニーの声を担当した山寺が歌う「アリ王子のお通り」だそう。スケール感を出すために、なんとコーラスが24名もいるのだとか。「映像に合わせ、カットごとに歌手も変え、“色”が変わるように収録しました。最後の部分は全員のフルボイスで何回も重ねてあります!」とこだわりぶりをアピールしました。このシーンこそ、劇場ならではの臨場感と迫力を存分に堪能できるおすすめシーンといえます。

 プレミアム吹替版にまつわるキャスト&スタッフの証言も含め、日本語ならではの注目&おすすめポイントが盛りだくさん! 歌唱パート以外でも、あるキャラクターが「神ってる!」と発言するなど、イマドキな日本語も出てきて、吹替版ならではの特別感があります。オリジナル版を観た後にプレミアム吹替版を観ると、より物語に没入できて感動も倍増するはず! 日本語の魔法もご堪能あれ。

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